金本知憲監督が2018年限りで辞任することが分かりました。
2018年は最下位が確定し、その責任を取る形になります。
2017年オフに3年契約を結んだ為、あと2年の契約を残しての辞任になります。
ただこの辞任とは表向きで実際には事実上の解任だったようです。
金本監督は辞任勧告を受け、コーチ陣に
「辞めることになってしまった」
と連絡して回ったとも言われています。
この記事では
- 金本監督が指揮した3年間の成績
- 金本監督が辞任を発表も実際は事実上の解任
- 金本監督辞任を受けた選手達の声
などについて紹介していきます。
金本監督3年間の成績
金本監督は2016年から阪神を指揮しています。
2016年4位、2017年2位と成績を上げてきましたが、2018年は最下位に沈んでしまいました。
金本監督就任後の阪神を振り返ってみます。
2016年
和田前監督からチームを引き継ぎ、開幕から和田前監督時代にはなかった若手起用を続けました。
若手選手はミスも目立つことはありましたが、個人的には近年見られなかった若手起用にワクワクしました。
結果的には64勝76敗3分の借金12で4位となり、首位広島とは24.5ゲーム差を離されシーズンを終えました。
ただ高山選手の新人王や横田選手の走り回る姿など、来シーズンの若手選手のさらなる活躍にも期待できました。
注目のポイント
- 1軍経験の少ない若手を積極的に起用
- 高山選手が球団新人安打記録を更新して新人王
- 4年ぶりのBクラス
2017年
2016年同様に積極的な若手起用を続けましたが、前年活躍した高山選手、原口選手、北条選手などは不振が目立ちました。
しかし新人の大山選手、糸原選手、小野選手などは活躍を見せ今後に期待できる面も見られました。
結果的には78勝61敗4分の貯金17で2位でシーズンを終えましたが、CSでは第一ステージで横浜に敗戦しています。
また、5月の広島戦では5回表終了時に9点差あった試合を逆転勝利し話題にもなりました。
注目のポイント
- 中谷選手が生え抜き右打者として11年ぶりの20本塁打
- 中継ぎ陣が鉄壁!桑原、マテオ、高橋、岩崎、ドリスが60試合登板
- 5月の広島戦で5回表終了時に9点差を逆転勝利
2018年
2017年サードでゴールデングラブを獲得した鳥谷選手をセカンドにコンバートして期待の大山選手をスタメンサードで積極起用。
しかし大山選手に限らず若手選手の不調が目立ちました。
開幕前から若手選手に右打ちが目立ち、無理な右打ちも多く見られました。
シーズン終盤にはこの右打ちが片岡コーチの指導によるものだったことが分かっています。
結果的に62勝79敗2分の借金17で2001年以来の最下位になりシーズン終了間際に金本監督の辞任が発表されました。
注目のポイント
- 開幕から若手選手の不振が目立つ
- 17年ぶりの最下位
- 金本監督が辞任・・・
金本監督は辞任でなく解任だった
画像出典:デイリースポーツ
阪神は金本監督は最下位の責任を取って辞任と発表していますが、実際は事実上の解任だったようです。
金本監督は最下位確定後もコーチ陣の配置転換や今後の補強について前向きに話し合い、すでに来季に向けてを考え初めていたようです。
しかし親会社トップから球団社長を通じての辞任勧告あり、最終的に辞任を決断することになったようです。
親会社トップが辞任勧告
金本監督の辞任は親会社である阪神電鉄からの辞任勧告による事実上の解任でした。
球団関係者によると
「実際は事実上の解任ですよ。9月下旬から10月の負け具合を見て本社が金本監督を問題視して、次期オーナーの藤原(電鉄本社)会長ら本社トップが揚塩球団社長を通じて自らの進退を考えるよう辞任勧告した」
この辞任勧告については甲子園の最終戦の後に揚塩球団社長が金本監督の元に向かう所を多くの関係者が目撃していて、この会談が辞任勧告だったようです。
そして金本監督はこの数時間後の深夜にコーチ陣に
「辞めることになってしまった」
連絡を入れていたようです。
金本監督はコーチ陣へ「辞めることになってしまった…」と連絡
2019年も続投のつもりだった金本監督ですが甲子園での最終戦の後に揚塩球団社長に辞任勧告され、その後の深夜に
「辞めることになってしまった」
とコーチ陣に連絡を入れて回ったようです。
球団関係者も揚塩球団社長以外はこの辞任勧告を知らされていなかったようで、本社に対して困惑や怒りもあり
「このことは社長以外、誰にも知らされていないから、組閣に大忙しだった谷本球団副社長はまさに寝耳に水。球団ではそんな本社のやり方に怒りや疑問の声でいっぱいで、これからが大変だ」
との球団関係者の声もあります。
金本監督辞任を受け選手達の声
金本監督の表向きの辞任に対して選手の多くが感謝の声を口にしています。
選手ごとにそれぞれ紹介します。
藤浪晋太郎選手
「びっくりしたというのが一番です。3年間やらしてもらって、金本監督の時に活躍できなかった。気に掛けてもらったり、(投手)枠を使ってもらったりした中で、自分の苦しい時期と重なって結果や成績を残せなかったことが残念です」
能見篤史選手
一緒にやってこさせてもらって悔しい思いをさせてしまった。中継ぎもやってまた新しいものを見つけさせてもらった。
梅野隆太郎選手
(スタメンマスクは100試合を越え、規定打席にも到達)我慢して使ってもらったことに感謝してやりたい。今年があったからというのを来年、見返せるぐらいに。この経験を無駄にしないように。
原口文仁選手
「僕を表舞台に上げてくれたのが監督。感謝しかないですし、今後、活躍して、1人前になることが恩返しになる。これからも、最初の1年(支配下登録された16年シーズン)を忘れずやっていきたい」
「本当に、クビ間近だったところで、監督が(甲子園での)秋季練習にジャージで来られた時、僕の野球人生が変わり始めた瞬間でした。感謝しかないです」
大山悠輔選手
「僕をプロの世界に導いてくれた方なので、感謝の気持ちでいっぱいですし、結果で恩返ししたかったですけど、それができなくて悔しい」
メッセンジャー選手
「今でも信じられない」
「金本監督が作ってきたチームの方針は間違っていないと思いますし、若い選手でどんどん伸びている選手もいる」
桑原謙太朗選手
本当に感謝しかない。昨年、使ってもらってなかったら今はない。使ってもらわないと結果も残せないので。期待に応えきれたかは分からないですけどね。こういう結果になって残念です。
糸原健斗選手
(ここまでチーム唯一の全試合出場)ドラフトで指名してもらって、今年はずっと使ってもらった。感謝しかない。“若いんだからミスを恐れずやれ”と言われて、やりやすかった。結果が出ていない時も使ってもらって感謝してます。
岩貞祐太選手
(就任1年目の16年に10勝をマーク)僕を1軍で使ってくれたのは監督なんで。今年は、見返す、やり返す気持ちでやってましたが、なかなか成績が出せなくて申し訳ないです。
高山俊選手
「きょうみたいな結果(フェニックスリーグで2発を含む7打点)をシーズン中に残していれば、こういう結果(辞任)にはならなかったでしょうし、悔しい。申し訳ない気持ちです」
江越大賀選手
「しょっちゅう(監督に)怒られていた。期待してやって(指導して)もらったんですけど、なかなか期待に応えられなくて、悔しい気持ちです」
陽川尚将選手
(今季4番を任されるなど48打点をマーク)結果が出ていない中でも使ってもらったので。その期待に応えられないことも多かった。そういう意味で悔しい。
板山祐太郎選手
「3年間チャンスをもらい続けたけど、結果を出して期待に応えることができなかった。悔しいし、申し訳ない。来年からの結果で、この3年間が無駄じゃなかったと証明したい。監督に教わったことを礎にして、やっていきます」
岩崎優選手
(指揮官の発案で昨年から中継ぎに配置転換)監督には中継ぎをさせてもらったり、チャンスをたくさんいただいた。今年はダメですけど、自分はこのままじゃ終われないんで。
まとめ

画像出典:球団公式インスタグラム
この記事では
- 金本監督が指揮した3年間のチーム成績
- 金本監督の辞任は表向きで実際は解任だった事
- 金本監督辞任を受けて選手達の声
などについて紹介してきました。
表向きは辞任とされたこの解任は金本監督の本心はかなり悔しいと思います。
結果が全てのプロ野球なので仕方がないのかもしれませんが、個人的にもさすがに可哀想な気がします。
元々金本監督は「10年かかる所を5年で以内で」という長期スパンでのチーム再建を考えていました。
契約としても3年契約の1年目が終わった所ですし、まだまだやり残した部分が多くあったはずです。
ファンとしてもこの辞任で監督の契約は無いものと同じと改めて強く印象付けられました。
後任には矢野2軍監督が有力候補になっていて5年契約の提示とまで言われています。
しかし今回の解任で契約年数は無意味なことは分かったので、矢野2軍監督としても考えるところはあるんじゃないでしょうか。
ファンも今回の解任は怒りや疑問を抱える人も多かったはずです。
今後は2度とこのようなお家騒動が起こらないようにして欲しいですね。
そして金本監督、3年間お疲れ様でした。
志半ばでの退任は非常に残念ですが、また阪神のユニフォームを着てグラウンドに立つ日を待っています。
ありがとうございました!